C. calvum に関する論文。1では2017年にヨーロッパで見つかったとされるいきさつについて触れられているが、単為生殖の話は見当たらない。
1) Pascal Querner, Nikolaus Szucsich, Bill Landsberger, Sven Erlacher, Lukasz Trebicki, Michał Grabowski, Peter Brimblecombe. Identification and Spread of the Ghost Silverfish (Ctenolepisma calvum) among Museums and Homes in Europe. Insects 2022, 13(9), 855-874. https://doi.org/10.3390/insects13090855
2) Martin Kulma, Rafael Molero-Baltanás, Miloslav Petrtýl and Jiří Patoka. Invasion of synanthropic silverfish continues: first established populations of Ctenolepisma calvum (Ritter, 1910) revealed in the Czech Republic. BioInvasions Records 2022, 11(1), 110-123. https://doi.org/10.3391/bir.2022.11.1.12
国内で報告されていないシミについての報道があった。報道によれば
和名がなかったため「ニュウハクシミ」と名付けた
1910年にスリランカで最初に見つかった
単為生殖の可能性がある
と言う。少し調べてみると既に本年6月の文化財保存修復学会第44回大会(熊本)で報告が行われたようである。報道の内容からするとこのシミは Ctenolepisma calvum (Ritter, 1910)かもしれない。
C. calvum についての情報はあまり見つからず、ノルウェー公衆衛生研究所のレポートによれば大きさは8mm、尾糸が長い特徴があると言う。ノルウェー語ではPerlekre、直訳で真珠光沢と言うらしい。
以前写真撮影用に偏光フィルターを買って少し試してみたことがある。そのときは偏光フィルターをつけると暗くなってしまうのでそのまま放置していた。しかし接写でフラッシュを使うことをおぼえたので再度試してみることにした。
写真は上から見下ろすような位置から偏光フィルターなし(左)とあり(右)で撮影したもので、一応の効果が見られる。しかしながら偏光フィルターはあくまで偏光をカットするだけなので効果は反射光の入射角による上、この写真の場合では反射光が飼育箱の置いてある面からのものであろうことから飼育箱の下に黒い紙または布を敷けば反射光が大きく低減される可能性があり、残念ながら偏光フィルターが必要であるとまでは言いきれない。
ちなみに写真はクロマツシミが「紫いものおさつぼうろ」を食べているところである。
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